アラフォーと東京 その2

東京のワークスタイルってなんだ?


前回からの続き。

これは筆者がそういう業界にいるからかもわかりませんが、「東京らしいワークスタイル」ってすごくバイアスのかかったイメージだと思っています。

地方に比べ、東京が「独自」に備える会社の特徴として、大きく2パターンが存在すると思います。

①世界中、日本中に支社、営業所、工場を持つ大企業の本社
②東京だけで完結するメディア、IT、クリエイティブ系

で、大企業の方って、情報があまり流通していない。
なぜかというと、発信するメディア側からすると数字が取れないし、ニーズがないからだと思います。
B2Cのメーカー、特に飲料や家電、消費財なんかは比較的見ることがありますが、○○商事とか、××銀行の情報って、業界関係者しか必要がないんだろうと思いますが、その辺は憶測です。

また、①の企業の仕事って、案件のサイズがデカすぎるんですね。だからPJTの発案からローンチ、成果までに何年もかかったりします。意思決定者もすごくたくさんいる。だから相対的に②よりも遅く「感じて」しまうし、俗人感があまりないんですね。

一方で②の方はそれを主とするビジネスですから、情報の流通量がとにかく多いし、スピードも速い。SNSでビジネスが成立したり、20代で上場する社長が出てきたり夢のような話もたくさんあります。クリエイティブの世界も同様です。

僕はあまり投資の世界に詳しくはないのですが、なんらかの原資をリスクを加味しながら投資して原資と利潤を回収するという原則で成立している以上、ビジネスも投資の世界と同じ話だと思うのですが、②はデイトレーダーのそれに近く、故にエポックメイキングなのでニュースになりやすく、それが投資のイメージになってしまっている、というのに近いかなと思っています。

そして、情報の取得手段が新聞やテレビからネットに移るに連れて、そのメディアで流通量が多い②のような業種の情報が累乗になってエンドユーザーに届くようになり、イメージされる東京のワークスタイルが②の方にバイアスがかかって寄ってきている、というのが今の現状ではないでしょうか?

東京ワークスタイルの実態


イメージされる東京のワークスタイルがメディア、IT、クリエイティブ系であるとするならば、その現場の実態はどういったものでしょうか。

新しい会社がどんどん出てくる、新しいサービスが日々生まれる、ということは素晴らしいことです。しかし、それは同時に既存サービスが陳腐化し、リプレイスされやすいということとも言えます。

ことビジネスパーソンの今後のキャリアということを考えると、世界的なこの潮流は変えられないわけですから、この速さに慣れないといけないというのは全くの同感であり、べき論と感情論は異なりますが、年齢を重ねることによる肉体的な衰え、良い意味でも悪い意味でも経験がもたらすためらい、家族ができることによる自分以外への興味により、急激にこの流れがキツくなってきたりします。

たまにFacebookなんかで同級生とかが地元で大きくなった子供2人と一戸建てで幸せそうにしているのを見て「むむむ、、、」と思ったことがある人は多いのではないでしょうか?
20代の頃は「俺はこいつらと違って華やかな世界に出てきたんだ!」なんて思ってたくせにね笑

このタイミングがアラフォーであり、東京に疲れ始めるタイミングなのではないかと個人的には思っています。

流れが速く、参入障壁が低い②の仕事において、企業では常に、孫正義氏や堀江貴文氏などに触発されたタチの悪い自称チェンジ・リーダーたちによって「スピード!スピード!スピード!」「スケール!スケール!スケール!」「改善!改善!改善!」と声高に叫ばれます。

そして労働基準法をぎりぎりグレーでクリアしながら(たまにアウト)、部屋に帰って寝るだけの生活を続け、空いた時間で大量のお酒を消費し、刹那な恋愛を続けるという。自分の生活はなかなか改善されないんですね笑。

チャレンジすることが「美」であるということは否定しませんが、チャレンジしないことが「悪」であるというのはちょっと違うと思うのですが、そういう風潮があるようにも思えます。

いずれにしても、東京というカリフォルニアにゴールドラッシュを夢見た馴れ果ては一部の強烈な勝者と多くの敗者や諦念者を生み出します。

筆者は運が良く、強烈な勝者にはなれずとも、非常に良い環境で仕事をすることができるようになっています。
また、東京は本当に刺激的だし、業界はエンタメ、IT、メディアですから個人的にも大好きですが、この流れの速さは確かにちょっとキツいなとは思います。

20代で上京したころは、
・いい家に住みたい
・いい物を食べたい
・いい女を抱きたい
とまあ、ここまで極端だったかどうかは置いておいて、こうして日々仕事に取り組んでいくわけですが、こういう動機だとアラフォーになるとすべてどうでも良くなるので、その辺の感覚の乖離ですかね。

与○翼さんとかはちょっと特殊かなと思いますが、身の回りの強烈な勝者の人たちは本気で世界や市場を変えようとしていますので、そういった人がこの流れの速い東京でもずっとやっていけるんだろうなと思います。

ずいぶん極端に書きましたが、年を重ねると自分の向き・不向きもわかるようになっていくので、背伸びをしなくてもいいかなと思う人も増えてくるのではないでしょうか?

筆者は藤原ヒロシさんが大好きなのですが、DJを辞められ、ギター1本でひょいと身軽に色々な場所に参加されるようになったのを見て、なるほどなと思います。
まぁ彼はスーパーセレブであり、超勝者ですけども。

おしまい。

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アラフォーと東京

東京に疲れ始めた人たち


東京という場所は本当に凄いところで、田舎から出てきた筆者はそれはもうその凄さをよく分かっているつもりなのですが、最近、周りで東京のスピードに疲れ始めた人、戦いに敗れた人、別の大切なものを見つけた人が増えてきています。

筆者もそのうちの一人です。
東京に出てきて約10年が経ちました。僕は今でこそ大人であれば誰でも知っている会社に勤務していますが、元々は大学を4留し、たまたま拾ってもらった会社で異動を経験させてもらい、その後2回の転職を経て今の会社にいます。

プロパーの商社やメーカーの人はどうなのかわかりませんが、筆者のような根無し草が東京でそれなりの生活をしながら生き残っていくには、それなりにハードに働かないといけません。

東京って生活コストは異常に高い割に、給料って大阪や京都のような地方都市勤務とそんなに変わらないので、平均的な給料だとかなり苦しいのが実態です。
年収500万で家族を養おうとすると、勤務地から遠く離れた場所に住み、毎日ラッシュにまみれ、時には残業や休日出勤をしながら生活を守っていかなければいけません。

東京経済圏


GDPは東京都市圏と言われる東京・埼玉・千葉・神奈川を合わせてなんと200兆円。世界1位です。
一方で人口1人あたりGDPは世界119位。
つまり、GDPに対する人口が多すぎるといえます。※生産性が低いともいう。

ということは、当然所得はそれほど大きくならないわけですから、
東京はサラリーマン的弱者には非常に厳しい街です。

※ここでは超高収入帯のパレートの影響による平均値と中央値の議論は一旦しません。

東京が求めるスピード


東京は日本一敏感な都市です。日本の流行の最先端です。
世界的に見ても、金融・ファッション・食・ビジネスにおいてはトップクラスなのではないでしょうか。

故に、昨日の常識は今日には非常識になり、オシャレだといわれていたファッションはすぐに陳腐化し、美味しいと持てはやされた飲食店は食べログのおかげで大量に押しかける一見さんしか予約ができなくなった結果、廃業に追い込まれたりします。

筆者も思い返してみれば、東京に来て「常連化」した店はほとんどありません。
幸い、顔と名前を覚えてくれたお店はいくつかありましたが、それでも年に5回くらいしか行きませんでした。週5日は外食していてもです。

車の運転に例えてみます。
すごいスピードを出すと疲れますよね。あれって怖いだけじゃなくて、情報が多すぎるから疲れてしまうんです。ちなみに車高が高い車と低い車だと高い車の方が情報量が多いので、長時間運転すると疲れます。

つまり、スピードが速いということは、情報が多いし、疲れもする。ということです。

東京の生活コスト


まず、家賃がべらぼうに高いです。
港区は別格で、渋谷区、目黒区、新宿区、中央区はどれも一般サラリーマン家庭が住む場所じゃありません。
主要ターミナル(新宿、渋谷、東京)から電車で10分以内だとしても、2LDK60平米の築5年以内だと15万円/月ではちょっと厳しいのではないでしょうか。

転勤で東京に来られる方は家賃補助等が出ると思いますが、実態の価格差ほどは出ない印象です。
筆者の経験を書いてみますと、一人暮らしの場合、関西で4万、東京で5.5万でした。
もちろん、ないよりは良いのですが、関西、特に神戸あたりだと6万くらい出せば三ノ宮から電車で10分以内でそれなりに広くて綺麗なワンルームが借りられます。
東京ですと、これが10万になります。

神戸の場合:家賃6万ー補助4万=2万(実費)
東京の場合:家賃10万ー補助5.5万=4.5万(実費)

こういうことになります。それくらい東京の家賃は異常です。
※世界的(特にロンドンやLA)に比べるとそうでもないらしいですが。

次に、食費が高いです。
幸い、野菜なんかは地方都市とそれほど変わりませんし、ファーストフードやコンビニも同じ価格なのですが、とにかく外食代が高い。
筆者はほどほどゆるゆるサラリーマンなので、バカ高い店はそんなに頻繁には行けませんが、あらかじめ予定していた飲みだと最低1万円@人、ちょっと行こうかで最低0.7万円くらいが普通。2軒目、3軒目に行ってちょっと格好をつけて払って、その後タクシーで帰ったら財布の中の5万が数千円に、、、なんてことはざらにあります。
これ、神戸の時だと半分くらいでした。

しかも誘惑も多いし、東京まで来て家にこもっててどうするんだ的なヴァイブがお上りさんの中には蔓延しており、お金は溜まりません。特に男性。
そして地方よりずっと綺麗な女性達(水商売の方じゃなくて普通のOLさん)に搾取されて20代を過ごしたりするわけです。

話題はそれましたが、この辺の生活コストの差は年収100万くらいの差では全く埋まらないんですね。

つづく。